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肝硬変と漢方
  前回は脂肪肝の事について書かせていただきました。今回は肝硬変についての話です。肝硬変は慢性肝炎(B型、C型肝炎のようなウイルス性肝炎が多い)からの移行がもっとも多いでしょう。アルコールが原因の脂肪肝もアルコールをやめないで放置しておきますと、肝硬変になりやすいので要注意です。

漢方薬局にご相談に来られるのは、肝硬変でも(言葉がきつくて申し訳ないのですが)末期に近い人が多いように思います。大概が病院にかかっていたけれど、病状が進んでしまいどうしようもない状態が多いようですね。
薬局に入られて、すぐに意識障害(肝性昏睡)を起こし、そのままソファーに寝かせていた事があります。事情を聞いていなければ救急車を呼ぶところでした。 意識障害の話が出ましたので簡単に書いておきます。

肝臓はご存知のように肉体の解毒機能をもった臓器です。肝臓病も進んできますと、解毒機能が低下してきます。黄疸や腹水のある方などでは、程度の差はあれ意識障害(肝性脳症)が見られることが多いようです。ひどくなると先の昏睡状態となります。その原因となる毒性物質の主なものはアンモニアと思われております。
現代医学は大変進んでまいりまして、腸内アンモニアの生成・吸収を抑制する薬も開発されております。
漢方では、肝硬変でも進行の程度に応じて処方を考えます。
一時期、小柴胡湯という漢方薬が多くの肝硬変を含む肝臓病の患者さんに使用され、「間質性肺炎」を起こし死亡するという副作用が発表され驚いた人もいたはずです。もともと小柴胡湯という処方は、急性肝炎やせいぜいが慢性肝炎でも経過初期に使用されるものです。しかも専門家なら状態により他の漢方薬と大抵は合わせて一人一人の体質に応じています。もちろん小柴胡湯だけが肝臓に適する漢方薬ということもありません。様々な処方があるのですから。
私のところには、肝硬変予備軍ともいうべき、慢性のB型、C型肝炎の患者さんが何人かおられ、まずまずうまくコントロールできていると思います。今の状態を皆さん維持できれば肝硬変には移行しないと考えています。きちんと服用し継続していく事が大切です。
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2002年6月分
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