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臓毒症体質と漢方
一貫堂医学の三大体質(お血症体質、解毒症体質、臓毒症体質)のうち、今回は臓毒症(ぞうどくしょう)体質について書いてみます。

臓毒症体質を簡単に説明しますと、イコール脳卒中体質(脳卒中とは、脳出血、脳梗塞などの脳血管障害の総称)と言えます。
臓毒とは食毒、風毒、水毒、梅毒の四つの毒を言います。もちろん、梅毒を除き、その他は現代医学での用語ではありません。現代でもっとも大きな原因は食毒ではないでしょうか?

食毒とは、文字通りに食物の毒ということですが、急性の食中毒のことではなく、慢性的な食物による影響と考えます。粗食に慣れ親しんでいる人や菜食主義の人にはあまりみられません。いわゆる美食家にこの体質が多い事は明白です。また、美食家でなくとも甘い物好き、脂っこい物好き、偏食であって多く食べて肥満傾向のある人は要注意です。

この臓毒体質者の見た目での特徴(漢方では望診と言います)は、臓毒が充満しやすい腹部に現れます。すなわち腹部脂肪沈着が顕著なのです。それと便秘がちの人が多い。 まれに便秘でない人もいますが、それは飲酒過多、特にビールなどが多くて、翌日下痢する人が多いようです。その時の下痢は、胃腸虚弱者のように、食べた栄養分抜け出てげっそりするような下痢ではありません。むしろ、下痢して楽になるという感じだろうと想像しています。これはアルコールの熱や水分が小便ではなく下痢として出しているわけで、生体の一種の防衛反応と思われます。

これを無理に止めるようなことをしますと、抜けるべき熱が上昇し、場合によっては高血圧や脳卒中の原因になる可能性があります。
また皮膚の色は、色白の人が多いです。飲酒家の方は、顔色は赤味が強い事が多いのですが、顔以外の皮膚はやはり色白です。がっちりした筋骨質やでっぷり脂肪沈着型も関係ありません。
見た目『首が短い』と見える人が多いようです。 もうお分かりのように、この体質の人は『生活習慣病』(以前は成人病といわれていた物)になりやすい人であることは十分想像できるでしょう。
青年期までは健康でいられるかもしれませんが、中年期以降は、 動脈硬化症、高血圧、糖尿病、脳卒中、狭心症や心筋梗塞などの循環器障害でお困りになる可能性が高い人と言えます。最近は子供さんにもこの体質が増えているのが不安です。 漢方では『未病を治す』という考えがあります。まだ病気になる前に治しておくということです。
気になる方は遠慮なくご相談下さい。

2003年年1月分
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臓毒症体質と漢方2 (実例も含む)
臓毒症体質というと難しく聞こえますが、もっと簡単に言えば肥満症といってもいいでしょう 。実際、臓毒症体質改善の漢方薬は一般には、『やせ薬』として有名だったりします。

ところが中国では、表裏双解(身体の表と裏の両方の問題を解く)の薬としています。これは風邪などをひいて、身体の表面部分がやられ、そして裏の肺と胃腸が同時に病毒にやられた時に使う処方という事です。身体の全身に熱がこもってしまった時に使う薬のようです。随分ととらえ方が違います。
  この臓毒症改善の薬と次回に詳しく説明をする、お血症体質改善薬とはよく併用して用いられます。脳卒中体質の方、お酒が好きな方で美食家、さらに便秘がちの人ならピッタリくる薬です。体質改善、本格的な病気になる前に予防をしていく意味でも良い方法といえます。

漢方薬の内容を働きで簡単に分けると、発汗、去痰(水毒の除去)、清熱、排膿、大便・小便とあらゆる経路を通じて『毒』を排泄します。また排泄するだけでは身体が持ちませんので、体力を補う薬草も配合されています。

実例
50代前半の女性。両足が痺れて歩きにくいというご相談。
話を聞いてみると、ある病ので手術後に身体がむくんできたようです。
最初の相談では、強いお血(血の流れが悪い状態)が見られましたので、血行を良くする薬を出しましたがいっこうに良くなりません。

次に水分代謝を良くする薬と変えましたが効果なし。そのうち歩けなくなってしまい、薬局まで来られず、電話でお薬を御注文されるようになってしまいました。それで思い切って臓毒症体質用の漢方薬と水分代謝を改善する薬を2種類併用いたしました。

そうすると大量の汗が出だし、1日に何度か肌着を変えないといけない状態になったそうです。大変でしたが、本人はそれで身体が軽くなってきて、ついには歩いて薬局に来られるように改善いたしました。最初の1ヶ月で約10kg.の減量になったとお聞きしました。
現在もその方の体質に合った漢方薬でお付き合いが続いています。
今調べてみましたら、もうこの方とは13年のお付き合いですね。

漢方薬を飲むだけで、1ヶ月で10kg.の減量は、この人の経験が最初で最後です。
間違ってもこのような減量が、皆さんに簡単に出来るとは思わないで下さいね。
漢方薬のご相談はお気軽にどうぞ。

2003年2月号
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